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ドイツ政府の良心/日本の歴史の大転換(改題3記事追加2) [状況と変動]

今日は、ドイツのビデオを紹介します。

これを見れば、少なくとも原発のメルトダウンの危険性がどれほど大変かが、少しは分かってもらえます。

しかし、日本ではドイツ政府のこうしたシュミレーションビデオも、つくられていません。原発の危険さを言う事は風評であり、デマであるとして沈黙させる圧力が存在したのです。

ドイツ政府の方が、日本政府よりも誠実であり、被害を少しでも小さくするための努力をしているのです。ドイツ政府には、モラルがありますが、日本政府には最悪の状態を予想して対策を立てようとするモラルがありません。



日本政府には、これから起きるかもしれない惨事。つまり、もしも再臨界(メルトダウン)が起きた時の危険性と被害の大きさを、国民に知らせる努力もしていないのです。

メルトダウンした場合の警報の出し方、そして最低限の身の守り方を、知らせるべきなのです。このような努力が無いという事について、『サンデー毎日4月17日号』でも批判しています。

日本の政府の無能性については、韓国政府が指摘しています。

韓国首相が「日本が無能」



韓国の金滉植首相は7日の国会答弁で、福島第1原発から放射性物質を含む水が海に放出される際、日本政府から事前連絡がなかったことに関して「日本が無能」と言明した。

 韓国内では、日本から事前連絡がなかったことに不満が噴出しているが、議員がこれに関し「韓国の外交的な無能ぶりを示した」と指摘したのに対し「『韓国ではなく、日本が無能だ』と言いたい」と答えた。

 金首相はまた「(日本政府と東京電力が)全ての問題を臨機応変に解決していく指導力を示すことができなかった」と述べ、強力なリーダーシップの欠如が事態を深刻化させた大きな要因との見方を示した。

 金首相は、同原発で事故が起きた場合に備え「基本的な準備」は行われていたものの、今回のような事態に至るのを防ぐだけの「設備やマニュアルが少し不十分だった」と強調。韓国として今後の防災対策の教訓にしていく考えを表明した。(共同)

 [2011年4月7日21時20分]

日本の政府は無能だということは、私も、嫌になるほど思い知らされました。

韓国首相の「日本は無能」発言 「趣旨違う」松本外相問題視せず

2011.4.8 17:55
 松本剛明外相は8日の記者会見で、韓国の金滉植首が東京電力福島第1原発から放射性物質を含む汚染水が海に放出された際の日本政府の対応に関し「日本が無能」と明言したことについて、「日本政府や日本自体が無能という趣旨でコメントしたとは理解していないし、そうだと(韓国側に)確認している」と述べ、問題視しない考えを示した。

メルトダウンすると、日本国と日本民族の滅亡だけでなく、世界中に大量の放射能をまき散らすことになるのです。
それは地球の生態系に大きなダメージになります。
世界的にその危険性を知らせ、現在の状態を報告し、最悪の事態に備えた予防措置と対策をとるべきなのです。

韓国首相の言うように、日本のリーダーは無能です。これは現在の菅直人首相だけに言える事ではありません。

この亡国の愚かさは、過去にも事例があるのです。つまり、日本的な愚かさは、第2次世界大戦を指導した東条英機のリーダーシップにも言える事です。

日本とアメリカの軍事力の差は、当時3000倍以上あったのであって、戦争を仕掛けることは理性的行動ではなかったのです。この軍事力の比較は、武器をつくる鉄鋼生産の量の比較です。
鉄鋼生産量は、日本は世界第8位で、7位はイタリア。日本とイタリアの差は80倍あったのです。そして世界の鉄鋼生産の第一位はアメリカ合衆国で、日本の3000倍あったのです。つまり工業力の差が、鉄鋼生産量のさであり、それが同時に武器をつくる生産量の差であって、軍事力の差をしめす指標であったのです。この差を、日本政府は見損なったのです。

この日本のリーダーの無能性は、何処から始まったのでしょうか。それは江戸時代からであるということを、太田丈夫さんに教えられました。勝海舟が次のように話しているのです。
太田さんのメールです。
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先日,ちょっと言及した勝海舟の言葉は
下記の経緯で語られたものです.
出所は『氷川清話」です。

「おれがはじめて、アメリカへいって帰朝したときに、
御老中から、“そちは一種の眼光をそなえた人物であるから、
定めて異国へ渡りてから、なにか眼につけたことがあろう。
詳しく言上せよ”とのことであった。

そこでおれは、“人間のすることは古今東西同じもので、
アメリカとて別にかわったことはありません”と返答した。

ところが、“さようではあるまい。なにかかわったことがあるだろう”
といって再三再四問われるから、おれも

“さよう、少し眼につきましたのは、アメリカでは、政府でも民間でも、
およそ人の上に立つ者は、皆その地位相応の知恵があるものです。

この点ばかりは、まったく我が国と反対のように思いまする”

といったら、御老中が目を丸くして、
“この無礼もの、ひかえおろう”と叱っていたっけ。」

戦国時代には、織田信長をはじめ、優れた者がリーダーになったのですが、江戸時代になると、官僚化して、無能で無知な人が偉い役職につくような仕組みに日本がなったのです。

日本は、リーダーに愚かな人をすえるという伝統が生まれてしまったのです。それは政府だけではなくて、日本の様々なシステムに見られる事です。

その結果として、日本の太平洋戦争での被爆と、今回の福島原発事故による被爆という、2度の原爆/原発による被爆によって、亡国の道を歩むことになったのです。

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全電源喪失、国は「考慮する必要はない」と解説

読売新聞 4月9日(土)8時33分配信

 国や電力会社は、原子炉制御の“命綱”ともいえる電源を、どう位置づけてきたのだろうか。

 規制当局である内閣府の原子力安全委員会は、1990年に定めた発電用軽水炉の安全設計審査指針の解説に、長時間の全電源喪失について「考慮する必要はない」と明記している。

 理由は「送電線の復旧または非常用交流電源設備(非常用ディーゼル発電機)の修復が期待できるため」としており、国は外部電源を失ってもすぐに非常用発電機が作動すると想定してきた。

 各原発は、同指針に基づいて設計されており、非常用電源を含むすべての電源喪失に対して万全の備えをしてきたとは言い難い。東北電力関係者は「外部送電線など電源確保の方法はたくさんあると考え、これまでは全電源喪失は想定していなかった」と話す。東京電力は急きょ、11日に柏崎刈羽原発で全電源喪失などを想定した訓練を行うことにした。

最終更新:4月9日(土)8時33分

読売新聞



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日本政府は、原発というシステムの危険性をなめて来たのです。
それは、今も同じです。
メルトダウンした場合の、最悪の状態を、隠して来ているのです。
それでもなお、日本は復興するのでしょうか?
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原発復旧、日本の力結集 技術と熱意、中小含め支援

フジサンケイ ビジネスアイ 4月9日(土)8時15分配信

 東京電力福島第1原子力発電所事故の復旧作業では、全国各地の企業の技術がフル活用されている。2号機取水口付近の「ピット」と呼ばれる立て坑から流出していた高濃度放射能を含む汚染水の止水では、東曹産業(東京都千代田区)の土壌硬化剤が寄与。海での汚染水拡散を防ぐために設置される「シルトフェンス」は前田工繊が急ピッチで生産を進める。深刻な事態が続く中、各社とも「自社の技術が少しでも役立てば」と懸命な支援を続けている。

 ◆汚染水流出止める

 通常の原子炉冷却水の1万倍もの放射性物質を含む水の流出が続いていた2号機取水口付近のピット。海洋汚染を防ごうと投入されたコンクリートや吸水ポリマーなどの止水策が失敗に終わるなか、発見から5日後の6日朝に汚染水を食い止めたのが、東曹産業の水ガラスと菱晃の土壌硬化剤だった。これらの薬剤は、通常はトンネルや水道工事で水が発生するような地盤が弱い場所に注入し、地盤を強化するために使用する。水ガラスと硬化剤は混ぜ合わさることで固まる時間を調節でき、より高い止水効果を発揮する。

 東曹産業には流出が発見された翌日の3日、原発で作業を担当する特殊土木業者から問い合わせがあり、4日以降に計7000リットルを納入した。同社の担当者は「地下の場合、水の経路さえ分かれば確実に止められるだろうと思っていた。国を揺るがす大問題だったのでうれしい気持ちはある」と話した。

 この作業では、2号機のトレンチと呼ばれるトンネル通路の立て坑から、ピットの亀裂に汚染水が流出する経路を特定するため、バスクリン(東京都港区)の入浴剤も使用された。

 ◆車両提供申し出

 一方、海に流出した汚染水拡散を防ぐために設置されるのがシルトフェンスだ。2号機取水口付近に設置される長さ計540メートルのうち、約半分を前田工繊が担う。ポリエステル製の布を海中に垂らすカーテン状のもので、汚濁防止幕とも呼ばれる。通常は護岸工事などで、海や川の泥や砂の拡散を防止する目的で設置されるため放射性物質での効果は未知数だが、東電は汚染水の流出速度を遅らせる効果を期待する。前田工繊は5日から西宮工場(兵庫県西宮市)で製造を開始。担当者は「できる限りの協力はしたい」と話す。

 原発施設内のがれきや地上に落ちた放射性物質が飛び散るのを防ぐために散布されているのが、栗田工業の合成樹脂「クリコート」だ。工事現場などで粉塵(ふんじん)が飛び散るのを防ぐために使われていたが、放射性物質にも効果を発揮することが期待されている。中央建設(三重県四日市市)のように、所有するドイツ製コンクリートポンプ車の提供を申し出る事例もあるなど、日本企業の熱意が一進一退の原発復旧作業を支えている。(森川潤)

                   ◇

 ■福島第1原発の復旧作業に使用された主な製品

           メーカーや提供元(所在地)   用途

水ガラス、硬化剤   東曹産業(東京都)、菱晃(同) 汚染水流出の止水作業

トレーサー      バスクリン(東京都)      汚染水流出の経路特定

吸水ポリマー     中村建設(山口県)       汚染水流出の止水作業

シルトフェンス    前田工繊(福井県)       汚染水の海への拡散防止

飛散防止剤      栗田工業(東京都)       放射性物質の飛散防止

メガフロート     ※静岡市(製造は住友重機械   汚染水の移送

            工業など造船各社)

コンクリートポンプ車 ※三重県(中央建設)      使用済み燃料プールの冷却

※東京電力への提供元

最終更新:4月9日(土)8時15分

フジサンケイ ビジネスアイ



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なんとか、メルトダウンしないで、乗り切ってもらいたいと思いますが、原発の処理には、非常に長期の時間がかかります。

チェルノブイリ原発 「解体に100年、年間費用102億円」

2011年3月30日 朝刊

 ソ連時代の1986年、爆発事故を起こしたウクライナ・チェルノブイリ原発の管理当局のボブロ第一副局長は28日、同原発の解体までに「100年かかる」と述べ、原発事故の処理の困難さをあらためて強調した。タス通信などが伝えた。

 チェルノブイリ原発事故では、爆発した4号機をコンクリート製の「石棺」で覆ったが、石棺内には依然、大量の放射性物質が残存し、外部流出の懸念が消えていない。

 ボブロ氏は高濃度の汚染や、石棺の老朽化を挙げ、解体に向けた今後の作業に「毎年1億2500万ドル(約102億円)はかかる」と語った。同氏によると、ウクライナ政府は昨年9月から新たな石棺の建設事業に着手。2015年の完成を目指すが、巨額の資金調達が課題となっている。

 ロシア科学アカデミーの原発専門家は、「福島第一原発も(石棺と)同じもので、放射性物質を防ぐ必要がある」と指摘している。 (モスクワ・酒井和人)


福島原発「廃炉には100年以上、費用は天井知らず」

2011/4/ 1 12:25
http://www.j-cast.com/tv/2011/04/01091890.html

スリーマイル6年、チェルノブイリ78年

   すでに通常の廃炉作業が現在進行中なのが日本初の原発「東海原発」(茨城)など4つあると井上貴博アナが解説する。東海原発は32年間運転して1998年に停止。3年かけて燃料を取り出て英国で再処理。原子炉の放射能レベルが10分の1まで下がるまで12年待って、放射能の中での解体作業に5年、最終的に廃炉作業が終わるのは2020年という。正常でもこれだけかかる。

   チェルノブイリ原発(86年)は原子炉が爆発した。消火や砂、鉛などを投入し、建物全体をコンクリートで覆う「石棺化」をやった。しかし、燃料の95%は残っており、コンクリートの老朽化の懸念もあるが、一応の事業終了は2064年となっている。事故から78年だ。   79年に炉心溶融事故を起こしたスリーマイル島原発は、燃料の取り出しに6年かけたが、一部は残ったまま。いまも監視状態にある。これまでに9億ドル以上の費用がかかっている。

 

前代未聞「原子炉3基プール4槽」同時廃止

   では、今回の事故はどうなるのか。専門家は燃料が取り出せればスリーマイル島型、 ダメならチェルノブイリ型になるという。しかし、建屋が壊れてクレーンが使えないのだから、原子炉3つ、燃料貯蔵プール4つが全部チェルノブイリにならないとも限らない。最終的には100年単位の話だろう。

   費用はいまでも1兆円がかかるといわれる。期間はいつまでかかるのか。土壌が汚染された周辺市町村には当分人は住めないのだ。諸葛宗男・東大特任教授は「燃料を取り出すのがベストだが、中がどうなっているのかを見ないとわからない」という。

   さすがのみのもんた(司会)も一言もなかった。

 

原発を絶対に安全だと言った日本の根幹にある愚かさは、今回の事故を経験として、治るのでしょうか?

治らないのではないのでしょうか? 


この日本的愚さなるものは、100年たって石棺ができても治らないのではないでしょうか。


この愚かさは、私自身の愚かさでもあります。日本人一人一人にある愚かさは、治らないのではなないでしょうか。

 

私たちは、この絶望から出発しなければならないのです。

そうであっても、愚かさが上部にあるにしても日本の下部には、優れた人材があるのです。つまりトップには愚かしさしかないにしても、下部には、聡明な知性や、技術を生む粘り強さがあるのです。

歴史的に見ると日本は明治維新の時、そして第2次世界大戦による2つの原爆による被爆につづいて、3度目の大転換を迎えているのです。それが絶望からの出発であったとしても、これを乗り越えて、大復興をして行く英知は、日本の下部に潜在しているのです。下部からの革命が必要なのです。リーダーシップを、下層の現場にいる聡明な人々に移していく必要があります。

この日本の英知を引き出して、日本のトップにある愚かさを反転させて、聡明さとしてポジティブに転換をしていく革命のチャンスであると言えます。






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