SSブログ

麻生三郎展/建築系美術ラジオ [アート論]

収録日時:2010年12月17日
収録場所:都内某所
収録時間:24分40秒
ファイル形式:MP3形式
ファイルサイズ:11.2MB
PLAY出演者:大谷省吾+藤原えりみ+太田丈夫+糸崎公朗+山口俊郎+栃原比比奈+彦坂尚嘉

東京国立近代美術館で行われた「麻生三郎展」について、展覧会を企画された学芸員の大谷省吾さんをお招きしての批評です。彦坂尚嘉さんは、麻生三郎は晩年になるほど作品がよくなると指摘しますが、その一方で大谷さんから、商品としての絵画として見ると、50年代の赤い絵がもっとも人気があり、価格が高く、それ以降の作品は一般家庭の壁に掛けるには適さないとのお話がありました。また、糸崎さんが汚くてわからないと思った絵を栃原さんが 色がきれいで澄んでいると指摘するという対立に、芸術作品を鑑賞し、理解することの難しさが表れているように見えます。この展覧会は、東京国立近代美術館での展示は終了してしまいましたが、京都国立近代美術館(開催中~11.2.20)と愛知県美術館(11.4.29~6.12)に巡回します。(江藤靖子)

・出演者プロフィール

大谷省吾(おおたに・しょうご)
1969年生まれ。筑波大学大学院博士課程芸術学研究科中退。現在、東京国立近代美術館主任研究員。

藤原えりみ(ふじはら・えりみ)
美術ジャーナリスト。東京藝術大学大学院美術研究科修士課程修了(専攻/美学)。著書『西洋絵画のひみつ』(朝日出版社)、共著:『西洋美術館』『週刊美術館』『週刊 日本の美をめぐる』(小学館)、『現代アート事典』(美術出版社)など。訳書:H・リード『近代彫刻史』(言叢社)、C・グルー『都市空間の芸術』(鹿島出版会)、R・アスコット『アート&テレマティークス』(NTT出版)、M・ケンプ『レオナルド・ダ・ヴィンチ』(大月書店)、C・フリーランド『でも、これがアートなの?』(ブリュッケ)ほか。武蔵野美術大学・女子美術大学・東京藝術大学非常勤講師。

太田丈夫(おおた・じょうゆう)
1954年生まれ群馬大学教育学部美術科卒業。1985年より半透明構造をテーマに群馬県を主にインスタレーション作品を発表「向こう側の視える作品展」など。90年代に身体の半透明性に興味を持ち、古武術の領域を研究。2000年代に絵画を中心に発表を再開。半透明構造が孕む光をテーマにかねこあーとギャリー等で個展。現在は線描を通して量子論的な「図と虚の同時表示」に関心を持ち、探求している。

糸崎公朗(いとざき・きみお) 
美術家。1965年長野県生まれ。東京造形大学卒業。写真家・美術家。「非人称芸術」のコンセプトのもと、「フォトモ」「ツギラマ」などの独自の写真技法による作品を制作。展覧会やワークショップのほか、出版や雑誌執筆など幅広い活動を行なう。主な個展に「"FOTOMO x CITY"Multi-Perspective Sx Editions」(香港藝術中心)、「金沢をブリコラージュする。」(金沢21世紀美術館)。主な受賞にコニカフォト・プレミオ2000年度大賞、19回東川賞新人作家賞など。主な著書に『フォトモの物件』『東京昆虫デジワイド』(共にアートン新社)など。 

山口俊郎(やまぐち・としお) 
美術家。1977年兵庫県生まれ。2001年倉敷芸術科学大学卒業、2003年広島市立大学大学院修了後、2004年~2010年倉敷芸術科学大学非常勤講師を務める。2009年  立教大学大学院文学研究科比較文明学専攻 彦坂尚嘉ゼミ 科目等履修生として単位取得。2008年 アートガーデン(岡山)にて個展

栃原比比奈(とちはら・ひいな) 
美術家。1977年生まれ。2001年多摩美術大学絵画学科油画専攻卒業。2000年より中野区の知的障害者施設のスタッフとして、ダウン症や自閉症、重度の知的障害者などが絵を描くプロセスと作品を研究。2001年よりサンエックス(株)勤務、2004年退社。2010年彦坂尚嘉アトリエ(気体分子アトリエ展)、ギャラリー山口にて個展。 

・関連項目
京都国立近代美術館(開催中~11.2.20)愛知県美術館(11.4.29~6.12)


収録日時:2010年12月17日
収録場所:都内某所
収録時間:17分36秒
ファイル形式:MP3形式
ファイルサイズ:8.05MB
PLAY出演者:大谷省吾+藤原えりみ+太田丈夫+糸崎公朗+
山口俊郎+栃原比比奈+彦坂尚嘉

東京国立近代美術館での「麻生三郎展」の批評の続きです。麻生三郎の独特の赤い画面は関東大震災で焼け出された経験がもとになっていることや、バラバラに構成されているように見える人物像も、実際にモデルをスケッチしていることなどが語られます。この展覧会は、東京国立近代美術館での展示は終了してしまいましたが、京都国立近代美術館(開催中~11.2.20)と愛知県美術館(11.4.29~6.12)に巡回します。(江藤靖子)

収録日時:2010年12月17日
収録場所:都内某所
収録時間:20分41秒
ファイル形式:MP3形式
ファイルサイズ:9.46MB
PLAY出演者:大谷省吾+藤原えりみ+太田丈夫+糸崎公朗+山口俊郎+栃原比比奈+彦坂尚嘉

東京国立近代美術館での「麻生三郎展」の批評です。この展覧会は、東京国立近代美術館での展示は終了してしまいましたが、京都国立近代美術館(開催中~11.2.20)と愛知県美術館(11.4.29~6.12)に巡回します。麻生三郎の作品は特に晩年の作品が賛否両論分かれるようです。しかし、一回見てわかないものも、何度も見ればわかるようになるというお話があるように、このコンテンツを聞いて麻生三郎に対する理解を深めてから、大谷さんのおっしゃるように、晩年の作品が光に満ち溢れたような傑作であるのかを展覧会に足を運んで確かめてみるのはいかがでしょうか。(江藤靖子) 

nice!(0)  コメント(1)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 1

Fushiki Yuhei (伏木 雄平)

 亡父の形見で、麻生三郎の1955年作の花にとまった蝶の8号の油彩を
所有しています。
 この油彩の価値はどれ程か、興味があるのですが、。
 
by Fushiki Yuhei (伏木 雄平) (2011-03-23 11:02) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。