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ナイン・インチ・ネイルズ/Nine Inch Nails [ロック]

ナイン・インチ・ネイルズは、アメリカのロックバンドで、1989年にデビュー。

この年に村上隆が初個展をしているので、村上隆と同時代のバンドです。

非常に評価の高いバンドで、グラミー賞を2回、ベスト・メタル・パフォーマーに選出されています。

この評価の高いバンドを、彦坂尚嘉の芸術分析で再評価をしてみようと言うのが、今回のこのブログの目的です。



まず、コメント欄に瀬越義満さんが、 Nine Inch Nailsの名前を書いてくださいました。それに答えて、negaDEATH(a.k.a 笹山直規)さんが、次のように書いてくださいました。


瀬越様
上記で挙げられたバンドも私は良く聞いておりました。
友人に聞かすと「Nine Inch Nailsは芸術として認める」という反応が多かったです。セカンドアルバム「The Downward Spiral」が別格で、私も芸術性が高いと思っています


というわけで、彦坂尚嘉が《言語判定法》を使って、ナイン・インチ・ネイルズの音楽を芸術分析してみます。はたしてコーンのような芸術音楽なのでしょうか?



『アートの格付け』 彦坂尚嘉責任による 
[ナイン・インチ・ネイルズ]の芸術分析 

《想像界》の眼で《第6次元 自然領域》《真性の芸術》 
《象徴界》の眼で《第6次元 自然領域》《真性の芸術》 
《現実界》の眼で《第6次元 自然領域》《真性の芸術》 

《想像界》の音楽である。
ただし《象徴界》《現実界》《サントーム》の3界をもつ表現は無い。 

プラズマの様態をもつ表現。
ただし気体/液体/固体/絶対零度の様態は無い。 

《気晴らしアート》である。ただし《シリアス・アート》性は無い。 

《ローアート》である。ただし《ハイアート》性は無い。

 シニフィエ的な表現である。ただしシニフィアン的な表現は無い。

 原始脳の表現である。ただし理性脳性は無い。 

【B級音楽】である。ただし【A級音楽】性は無い。

 《原芸術》《芸術》《反芸術》《非芸術》《無芸術》《世間体のアート》《形骸》《炎上》《崩壊》の全概念梯子が無い。 

《原大衆音楽》《大衆音楽》《反大衆音楽》《非大衆音楽》《無大衆音楽》《大衆音楽の形骸》《大衆音楽の炎上》《大衆音楽の崩壊》の概念梯子が有る。 
ただし《世間体の大衆音楽》性は無い。

 大衆芸術である。ただし貴族芸術では無い。

 作品空間の意識の大きさが《グローバル》である。 

《愛玩》《対話》《驚愕》《瞑想》《信仰》という5つの鑑賞構造が有る。 

情報量が100である。情報アートである。 

クリエイティヴである。

彦坂尚嘉の芸術分析によると《第6次元 自然領域》の大衆音楽バンドです。つまりコーンとは、ずいぶんと違う音楽なのです。

negaDEATH(a.k.a 笹山直規)さんのお友達が「Nine Inch Nailsは芸術として認める」という反応に対しては、意見が違っていて、彦坂尚嘉はNine Inch Nailsは芸術ではないと判断します。実際、コーンに感動するような面白さはないというのが私の本音です。

しかし特筆すべき事は、従来の《第6次元 自然領域》のバンドとは違う事です。まず、プラズマの様態を持ち,グローバルな巨大空間性をもった音楽であるという事です。

もう一つ大衆音楽でありながら、《世間体の音楽》では無いという事です。これは方法的にも有効で、その結果としてクリエイティブになっていると思います。

もうひとつ驚く事は、《愛玩》《対話》《驚愕》《瞑想》《信仰》という5つの鑑賞構造が有ることです。だからこそnegaDEATH(a.k.a 笹山直規)さんのお友達が「Nine Inch Nailsは芸術として認める」という反応をしたのだろうと思います。

以上彦坂尚嘉が分析した特徴というのは、面白いと思うし、高く評価できる事です。つまりナイン・インチ・ネイルズは、新しいグローバル時代の《第6次元 自然領域》のプラズマ大衆音楽バンドであったと評価するのです。


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コメント 3

negaDEATH(a.k.a 笹山直規)

彦坂様

NINに関しては、新しいアルバムなどは全然ダメで、僕が評価しているのは、最も閉鎖的で陰湿だったセカンドアルバム「The Downward Spiral」です。

宜しければこちらの楽曲も聞いてみて下さい↓


「Closer」
http://www.youtube.com/watch?v=-HbKaHddmfU

「Ruiner」
http://www.youtube.com/watch?v=aKiGCWEnCPc&feature=fvst

「The Becoming」
http://www.youtube.com/watch?v=U8wveDOqWaM&feature=related

「I Do Not Want This」
http://www.youtube.com/watch?v=AKNo3J4daDk

「Big Man With A Gun」
http://www.youtube.com/watch?v=aIYruwse3_o
by negaDEATH(a.k.a 笹山直規) (2011-01-28 05:11) 

ヒコ

negaDEATH(a.k.a 笹山直規)様

確かに、この2枚目はパンク的ではなくて、インダストリアルミュージック的で面白いと思います。「Closer」というのは、オルガンのような高音が、ゲーリニューマンを思い出せます。なによりも「Closer」という題名は、自殺したイアンカーティスのバンドであるジョイ・ディビジョンの1980年のアルバム題名ですね。

が、NINに対する彦坂尚嘉の基本的な芸術分析は同じです。

この2枚目は、negaDEATHさんがおっしゃるように面白いと思います。しかし《原-芸術》《芸術》性はないのです。あくまでも《原-大衆芸術》《大衆芸術》の音楽です。
そうは言っても、非実体的で、その限りでは芸術になっています。音に退化性もあります。そこでも芸術であると言えます。矛盾しているようですが、測定する言語によって、判断は矛盾するのです。現在の医療のようなものであって、データーをいろいろな方法でとって、測定しているのです。
by ヒコ (2011-01-28 12:57) 

negaDEATH(a.k.a 笹山直規)


色々と貴重なご意見頂き、ありがとうございます。

彦坂さんの芸術分析は、様々な測定で得られたデータを照らし合わせる事で、芸術の確信に迫るという訳ですね。美術家ではなく医者になりたかったと過去のブログに書かれていましたが、そう考えると今なさっている事が、まるでアートの診療所のようで面白いですね。

>オルガンのような高音が、ゲーリニューマンを思い出せます。

おっしゃる通り、ヴォーカルであるバンドの中心人物レズナーはゲイリーニューマンの影響を受けたアーティストの一人です。また幼少期に両親が離婚しており、祖父母の元で生活し、そこでクラシック・ピアノのレッスンを受けていたというバックボーンもあります。

NINのセカンドは聞きごたえがあって、
飽きずに何度でも聞けて良い音楽だと思っています。

しかしこのアルバム以降、バンドの成功やレズナーの精神面の安定などで、音楽はどんどん聞きやすく簡単な内容になっていき、ロックの象徴とも言える長髪を突然丸めてしまったその時から、僕はNINの新譜を聞くのは止めました(笑)

アートもロックも旬の時期というのがありますね。
by negaDEATH(a.k.a 笹山直規) (2011-01-28 14:43) 

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